銀行のオンライン融資の審査方法

金融
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法人向け融資の話です。資金調達するにあたって銀行から融資を受けるとき、これまでは銀行の店舗に行って相談し、担当者がついて、詳しい話を聞く、というスタイルが主流です。

最近ではネットで相談、ネットで手続き完結、というオンライン融資商品が増えてきました。

借りるほうにとっては便利なのですが、審査のポイントは異なるのでしょうか。同じなのでしょうか。

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通常の銀行の融資審査のチェックポイント

目で見て判断する

融資の審査をする際には、まずは決算書や資金繰表、直近の試算表といった財務内容のチェックを始めます。

銀行員はそれぞれ記載されている内容を見て、会社の特徴を知るだけではなく、おかしな数字がないか、つまり粉飾や不正がないか、ということも意識しながら数字を見ています。

会社の雰囲気を知ることも大事です。

銀行員が融資先企業に訪問するのは、その会社の雰囲気を知ることも大事な目的ですが、もっと大事な目的があるんです。

銀行員は訪問時に何を見ているか

会社の業績というものは、いろいろな部分に現れてきます。これは銀行員が昔から受け継がれてきた経験則という部分もあります。銀行ではよく「実査」といいます。

たとえば、下記のような部分を見ています。

  • オフィスの周りはきれいに掃除されているか
  • 社員から元気な挨拶があるか
  • 受付の受け答えなどから社員教育がきちんとなされているか
  • 商品・在庫が無造作に置かれていないか
  • 他行のカレンダーが飾ってあるか

もちろんこれだけではなく、担当者によって見るべきポイントというのが身に染みついているはず。

私はカレンダーを必ずチェックしてましたね。

メイン銀行のカレンダーがちゃんと毎年更新されていれば、メインの支援姿勢に変わりはないんだな、という材料(というより目安)にしていました。

在庫チェックは、結構気にします。銀行に入るとおそらく先輩から最初に教わるポイントではないでしょうか。

ちょっと気になれば、その場で社長や財務部長に聞いて、説明がおかしくないかを確認します。

もちろん訪問前には、決算書上の在庫高、取引条件などを頭に入れておきます。

話を聞いて確認する

やはり最後は、融資先企業の社長や財務部長など、キーマンの話を聞いて、これまで見てきたことをおさらいしてチェックします。

数字だけではなく、社長のビジネスに対する思いなども聞きながら、大変失礼ながら人間性も見てます。この人なら貸せる!という確信を持てるかどうかを見極めるのです。

最後は「人」です。

オンライン融資で変わること

実査ができない

オンラインだけで受付けをして融資審査となると、基本的にはもらった書類をチェックすることや、外部の情報をとって側面調査をして審査するしかありません。

融資先に直接訪問することができず、これまで銀行でやってきた審査スタイルで、融資先チェックができません。

書面中心では、「人」や「会社」の雰囲気や違和感といったものがつかめません。

オンライン融資での審査というのは、そうした不明点を残したままというリスクを抱えながら審査することになります。

そのため、追加で書類をもらったり、あるいは電話やビデオ面談を依頼する金融機関もあるようです。

それでも限界はあるので、それなりに高い金利設定になっていると思います。

オンラインならではのメリット

審査スピードが速いことは大きなメリットですね。

通常、銀行の融資審査は1か月くらいかかることもありますが、オンライン融資では、1週間以内に審査結果を出してくれる金融機関もあります。

書類提出もアップロードで即日提出できますし、審査する金融機関側も審査ポイントを定型化しており、審査スピードを高めています。

金利は高くても、早い回答を優先したい場合には、意義ある調達手段でしょう。

進化するオンライン融資手続き

最近では決算書は不要で、口座の入出金データで審査する金融機関も登場してきています。

過去の古い決算書よりも、口座の入出金データのほうが生きた情報として、その会社の「いま」をとら得ることができ、正しい審査ができるというものです。

借り手としては、面倒な書類を準備する必要がないので、とても画期的な資金調達です。

ただし、こうした取り組みはまだ日が浅いため、果たして審査の精度がどこまで正しいものかは更なる検証が必要な状況です。今後、これらに参入する銀行あるいは撤退する銀行などの動きが活発になると思います。

まとめ

伝統的な審査手法も大事なポイントです。

どんなに世の中がオンライン化、ウェブサービス化が進んだとしても、銀行員としては忘れてはいけない肌感覚だと思います。

一方で、コロナ禍の状況がオンラインでのビジネスを後押しすることで、消費者により便利なサービスが登場することを期待したいですし、そうしたサービスを銀行が積極的に展開しなければ、他のフィンテック業者に立場をとられてしまいます。

今後のオンライン融資市場の動向に注目だと思います。

では。

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プロフィール

この記事を書いた人
Terry

新規事業企画担当として日々奮闘。日本の金融業界の動きや世界の金融の潮流、銀行員お役立ち情報などを発信しています。

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