Facebookが開発した仮想通貨であるLibra(リブラ)の動向が注目されています。
詳しく見てみたいと思います。
リブラとは
リブラはFacebookが開発・発行する新しい仮想通貨です。
リブラの特徴は価格変動が起きにくい設計とされていることです。
仮想通貨といえば価格の上下が激しく、資産性に疑義を唱える見方もありますが、
リブラはブロックチェーンをベースに、価格変動を抑え、決済目的を主眼に置いた仮想通貨であり、実用的な要素を強めようとしています。
リブラが世界を変える?
価格変動が起きにくいということは、世界中にリブラが広まれば、世界中の人がリブラで決済できる、という利便性向上がメリットとして挙げられます。
しかしながら、そのリブラの動きに待ったがかかっているのです。
世界各国は自国の通貨、いわゆる法定通貨をもとに経済活動を行っているのですが、
リブラが発行されると、その法定通貨の価値への影響が計り知れないというリスクがあります。下手をすれば経済が混乱してしまうかもしれません。
また、犯罪の温床にもなりかねないと警鐘を鳴らされています。
こうした背景から、2019年10月のG20会議でも、リブラ(を含むステーブルコイン)には厳しい規制が必要である、規制がされなければ発行すべきではない、と合意されました。
こうしたリブラの行く末の不透明さが原因かわかりませんが、当初リブラ連合に入っていたビザやマスターなど、大手企業がプロジェクトから抜け始めています。
Facebookの意見は
2019年10月23日、米国下院公聴会にて、FacebookのザッカーバーグCEOがリブラについて以下のように発言したそうです。
「リブラ発行計画はリスキーである」
「稼働するか私にもわからない」
「米国で認可を得るまで世界的な発行に関与しない」
発行には慎重になっている姿勢がうかがわれますが、
一方で、中国に仮想通貨市場を取られる懸念があることも発言したそうです。
通貨の市場でも米国は覇権をとれるのでしょうか。
リブラの行く末は?
米国政府も自国強化のためには同国を代表するFacebookをサポートし、リブラ発行の方向性自体は認めたいのが本音なのかもしれません。
ただし、影響力が大きすぎるため、そのように規制をかけていくべきか、難しい舵取りを迫られることになるのでしょう。
ザッカーバーグ氏の発言のように、中国に仮想通貨市場のリーダシップを握られてしまうのが米国にとって最も恐れていることだとしたら、早い段階で何らかの手を打っていく必要があるでしょう。
これら動きの中、ビットコインは5か月ぶりに安値を更新したそうです。
Facebookはどうしてリブラを手掛けようとしたのか気になります。
今後も仮想通貨の動きに目を離せません。
では。
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