銀行が不要になる時代

金融
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現在銀行が置かれている環境は非常に厳しいものがあります。銀行はこれからも必要なのでしょうか?

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銀行の役割

最も身近な役割としては、預金業務ですね。個人の金融資産を大切にお預かりするもの。預金業務ができるのは銀行だけなんです。これは銀行法で定められているある種の特権ですね。

銀行ができる業務は、為替、そして融資が主となります。さらに付随業務として周辺的な業務もできることになっています。企業向けサービスだとコンサルティング業務とかM&Aアドバイザリー業務とかが挙げられます。

こうしたサービスを通じて、個人の資産運用や法人の資金調達や経営改善に貢献する活動を銀行はおこなっているわけですね。

異業種による参入

融資は銀行免許を持たない、ノンバンクや消費者金融会社、リース会社など多くの金融系事業会社が行うことができますので、わざわざ銀行に行く必要がなくなってきています。個人向けですと、LINEクレジットやJ-SCOREといったスマホで簡単に少額借入ができるサービスも出てきていますね。

消費者側からすると、異業種参入により、サービスの選択肢は増えており、さらに銀行より利便性の高いサービスが増えている印象です。

異業種の参入は通常は許認可制にして、一定程度のコントロールを効かせながら、業界活性化を狙っているんだと思います。本来はこうした異業種の動きに刺激され、従来型の銀行は彼らに負けないように新しいサービスを頑張って立ち上げる、ということだと思います。が、現実はどうでしょう。残念ながら斬新なサービス立ち上げができている銀行はまだまだ少ない気がします。このままでは銀行の存在意義が本当に問われることになると思います。

 

仮説・銀行の人材不足

銀行の存在意義を高めるためには、相当な努力が必要であり、現場でも相当危機感を持って業務に取り組まないといけません

しかしながら、これから生き残る銀行を作っていくには従来型の金融マンの脳みそでは難しい部分が多くあると思います。

残念ながら、いま銀行の方針、新商品やサービスを最終的に決定する力をもっている経営層は、大半が「おっさん」ですね。稟議書とか手書きで作成していた人たちが、本当にフィンテックを駆使したサービスを作り上げることができるのでしょうか。

残念ながら銀行の人材不足は深刻な状況にあるのではないか、という仮説とともに、仮にその場合は今後も銀行は大したサービスが打ち出せず、異業種や他の金融サービス会社にシェアをとられ、あるいは彼らに銀行がじゃんじゃん買収される時代がまもなく到来する気がします。

こうした観点では、中途採用に積極的な銀行は、今後も比較的優位性を持って生き残っていくのではないでしょうか。最近ではメガバンクも中途採用に積極的です。ネット系の銀行は従来から人材の流動性は高く、異業種からの転職者も多い印象ですね。

結果的には消費者の利便性向上につながるわけですから、既存の法律や慣習などにとらわれずに政府も含めて業界全体で大胆な推進をしてもらいたいと思います。

 

銀行に未来はないのか

銀行がこれまで蓄積してきたノウハウ、預金、為替、融資その他の業務の知見はそれなりにあります。事業基盤、顧客基盤という立派なインフラもあります。これをスタートアップが作り上げることはできません。こうしたノウハウや事業インフラをうまく活用する形で、銀行が足りない部分を素直に認めて外部パートナーと友好的に手を結び、新しいビジネスを展開していくのが生き残りのメインシナリオではないでしょうか。

その形を作れる銀行は市場にも評価され、生き残れると思います。

ただ、日本の銀行の数はまだまだ多いですね。平成30年時点で559あるようです(信金・信組含む)。

みなさんがお勤めの銀行は大丈夫?(笑) ←笑えないですね(汗)

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プロフィール

この記事を書いた人
Terry

新規事業企画担当として日々奮闘。日本の金融業界の動きや世界の金融の潮流、銀行員お役立ち情報などを発信しています。

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